Home > お助け!オーナー情報 > 敷金に関するトラブル

お助け!オーナー情報

空室対策 敷金に関するトラブル 準備はお済ですか? よくある質問

敷金に関するトラブル

敷金の返還については、いろいろとトラブルになっているケースが多いようです。
敷金は全額返還するものとなっており、通常の使用によるクロス汚れや畳の色あせなどについては入居者負担とすることはできません。
入居者の過失による壁や床のキズ、たばこの汚れなどは入居者負担とすることができますが、いずれも退去時の立合いで確認する必要があります。
また、契約書で「室内クリーニング・畳の表替えは入居者負担」としていれば、その費用は請求(実際は返還する敷金と相殺)できます。

敷金とは

敷金は、賃料滞納や賃借人善管注意義務違反などの契約不履行による損害を担保するための金銭です。

  1. 賃料債務
    滞納家賃と遅延損害金
  2. 善管注意義務違反による損害賠償
    借主が壁や床、風呂釜などを不注意で汚損・毀損したための修理費用等
  3. 賃貸契約終了後目的物の返還までの賃料相当額
    家賃滞納を理由に借主が契約を解除したとすると、解除のときから借主が建物を明け渡すまでの間の賃料相当の損害金を敷金から差し引くことができる。この敷金を債務の弁済に充当する効力は、当事者がその旨の意思表示をしなくても当然に発生すると解されています。
原状回復費用をめぐるトラブル

 建物賃貸借関係をめぐるトラブルの中でも、賃貸借契約終了に際しての敷金精算についてのトラブルは増加傾向にあります。このトラブルは、敷金精算にあたり、原状回復費用の負担額について、貸主側の意向と、借主側の意向が一致しないことに原因があります。
厳しい経済状況が続く中、貸主サイドは賃料競争の中で賃料を設定しており、他方、借主サイドも返還されるであろう敷金を念頭に置きつつ転居を考えるので、双方の対立は、どうしても厳しいものになりがちです。

ガイドラインの理解を通じた経営の高度化

 平成10年3月、当時の建設省は、原状回復に関わる紛争が裁判となった場合の裁判例等を集約し、原状回復をめぐるトラブルについてのガイドラインを示しました。
このガイドラインは、その後の裁判例等も踏まえて、国土交通省により平成16年2月に訂正されています。
敷金精算をめぐるトラブルが発生すると、その対応のためにかけなければならない時間や費用は、紛争の金額と比較して極めて大きなものになります。
ガイドラインが紛争の裁判例も踏まえて作成されている以上、ガイドラインを理解し、それに応じた実務処理を行うことは、余計なコストを削減することにもつながりますし、不動産賃貸業の経営の高度化にもつながります。
このガイドラインのポイントは、家主と借主が相互に信頼しあえるような賃貸借関係を構築することをめざして作成されました。

「原状回復義務」とは何か

【原状回復義務条項】

 建物賃貸借契約では、賃貸借契約終了時の賃借人の明け渡し義務として、物件を「原状に回復して明け渡さなければならない」旨が既定されているのが通常です。
貸主がこの原状回復義務条項に基づき、畳替え・クロス張替・鍵の交換などの費用を敷金から控除して精算しようとしたところ、そのような費用の控除は認められないと借主が争う・・・これが原状回復をめぐる紛争の典型的な例です。

【裁判所での「原状回復義務」】

 当事者で話し合いがつかないと、紛争が裁判に発展することがあり、これまで、裁判が積み重ねられてきました。 裁判所は「原状回復」とは、@建物の通常損耗分をもとの状態に回復することではなく、A賃貸人の故意・過失等による劣化の回復を意味するものとして結論付けてきました。 これは、賃貸借契約の対象となる建物が、そもそも時の経過により原価するものであり、貸主は、減価が進行する期間、借主に建物を賃貸して賃料収入を得るという関係にあるので、通常損耗分まで原状回復に含ませて後から賃借人に回復義務を負担させることは必ずしも公平とはいえない、という考え方に基づいています。 建物の通常損耗分は、が進行する過程で賃料に含めて回収してきているはずなので、原状回復の対象となるのは、賃借人の故意・過失などによる劣化分ということです。

【ガイドラインの考え方】

 ガイドラインは、裁判所の判断としては確定した上記の考え方を取り入れ、原状回復を「原状回復とは、賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義しています。

  1. このガイドラインは、賃料が市場家賃程度の民間賃貸住宅を想定しています。
  2. このガイドラインは、賃貸借契約締結時において参考にしていただくものです。
  3. 現在、既に賃貸借契約を締結されている方は、一応、現在の契約書が有効なものと考えられますので、契約内容に沿った取扱いが原則ですが、契約書の条文があいまいな場合や、契約締結時に何らかの問題があるような場合は、このガイドラインを参考にしながら話し合いをしてください。